性能のお話し

各種工法について

木造軸組工法

日本の風土に育まれた、いわゆる「在来工法」です。とはいっても、新しい建材や部材、技術なども積極的に取り入れられ、どんどん新しい工法になっています。木は燃える素材ですが、高熱でも変形しにくく、天井や壁などの仕上げ材に燃えにくい建材を使用すれば火災にも強いということが確かめられています。

木質系プレハブ工法

パネル構造のものと、パネルに軸組を併用したものがあります。耐力壁で荷重を支えるため構造はシンプルで高効率です。気密性、断熱性が高く、冷暖房効率がいいのと、地震などの災害に強い堅牢性も魅力です。プランの自由度も高いので、個性的な家づくりも可能です。

木質ユニット工法

これもプレハブ工法のひとつで、鉄骨系やツーバイフォー方式のものなどがありますが、あらかじめ工場で作られたルームユニットや設備ユニットを現場へ運んで組み上げる方法は共通しています。工期が短いのが最大の特長で、プランの自由度も高められ、高級仕様のものも登場しています。

ツーバイフォー工法

アメリカでは200年以上の歴史を持つ工法で、規格部材のサイズが少ないため施工が簡単でコストがカットできる工法です。気密性・断熱性が高く、換気性能もよくなっているため人気も高まっています。木の住宅でありながら火災に対する強さも立証済みで、面で支える構造は地震に対しても強さを発揮します。

鉄骨軸組&パネル併用工法

地震の縦揺れや積雪による荷重などのタテの力は軸組(鉄骨柱)で受け止め、横揺れや台風がもたらすヨコの力は耐力パネルが受け止め、柱や梁などを介して分散させます。外力を住まい全体で受け止める頑強さと、鉄骨の粘りを生かしたしなやかさ。卓越した強さをもった工法です。

鉄骨ラーメン構造ユニット工法

鉄骨ラーメン構造は鉄骨の柱、梁を使って構造体をつくる強度の高い構造で、柱により空調を支えるため、フレキシブルな平面計画が可能です。ユニット工法は工場で作られたユニットを現場で連結して完成させます。品質・強度に優れ、現場工期も短く済むのが特徴です。

軽量鉄骨軸組工法

柱・梁及び筋交いで形成された木造在来工法と基本的に原理は同じものですが、柱・梁の部分を軽量鉄骨に置き換え、筋交い部分をブレースに置き換えた工法です。各部材は工場で生産され現場で組み立てる方式が多く、品質が一定して完成度も高く耐震性・耐風性に優れています。

断熱性について

夏も冬も快適な高断熱

断熱性能に優れた家は、室内の温度のムラが少ないため、冬は暖かく、夏は涼しい快適な室内環境を生み出します。また、各居室とトイレ・洗面室などの温度差や、部屋の上下部の温度差が少なくなるため、冬場のヒートショック現象を和らげることにつながります。

光熱費も大幅に削減

断熱性・気密性に優れた家は外気の影響を受けにくいため、家計にも環境にもやさしい「暮らしのエネルギー削減」にもつながります。また、省エネ・創エネ設備と組み合わせることにより、光熱費も大幅に削減できます。

空気環境について

「新しい暮らし方」を実現するテクノロジー

ウイルスや花粉、PM2.5など空気中の汚染物質を取り除く設備が注目されています。空気中の汚れを素早く除去する「天井埋込型空気清浄機」、窓を開けずに換気ができる「熱交換換気システム」などを組み合わせることで、きれいな空気環境を保つことができます。

防犯性について

狙われにくい&侵入しにくい工夫が大切

戸建て住宅への侵入手口で最も多いのは、窓や玄関のガラスを割り、カギを開けて侵入する「ガラス破り」です。侵入盗は人目を最も嫌います。住まいの防犯性を高めるには、侵入を防ぐには、まず狙われにくい、侵入しにくい対策を行うことが大切です。

防犯性能を高めるポイント
破りにくい窓(補助錠、防犯合わせ複層ガラス)
開けにくい玄関、勝手口ドア
隠れにくい外溝、人感センサー付き照明
ホームセキュリティ

耐震性について

家の耐震性を高めるには主に以下の3つの方法があります。

揺れに耐える「耐震構造」

耐震構造とは、柱や梁、主要な壁、基礎など、建物自体を頑丈にして、地震の揺れに耐える住宅構造のことです。多くの一戸建て住宅ではこの構造が採用されています。

揺れを吸収する「制振構造」

制震構造でつくられた建物は、必要箇所に設けられた制震装置によって、地震の揺れを吸収します。制震装置があることで建物へ地震エネルギーが伝わりづらくなり、揺れを軽減させる効果があります。

揺れを抑える「免震構造」

免震構造とは、免震装置を建物と地盤の間に入れて切り離すことで、建物へ揺れを伝えない、または抑えるという構造です。家具などが転倒しにくくなるため、二次災害による被害を減らすことも期待されます。

今も将来も、家族みんなが暮らしやすい家
=ユニバーサルデザイン

住宅の中で特にユニバーサルデザインが必要なのが、玄関・トイレ・浴室。これらの空間は事故が発生しやすく、使いづらさを感じやすい空間です。

家の中で起こる事故で多いのは転倒ですが、ユニバーサルデザインを取り入れることで、未然に防ぐことも可能です。また、自立した日常生活を送るための配慮や、介護される側もする側も快適に過ごせる空間を意識した家づくりも大切になってきます。